作品
筑波山讃頌( 2013年秋 )
筑波山のふもとで
畑仕事の合間、ふと見ると筑波山がいる。散歩してても車で移動中でも、学園地区のビルからでも、目が合うと安心する。山からは水が流れ、花も木も茂り、ふもとの田畑が潤う。昔から人が住み、恵みをもらってきたのだなあと感じる。二つの嶺を男女にみたて、結ばれて秋に豊かな実りがやってくると祈ってきた。
震災後、祭の美術を学びたいと青森のねぶた製作方法を学びはじめた。そして三年目、その技法をもとに、まずは筑波山をつくりたいと思った。
ねぶたの製作過程で「魂入れ」という儀式がある。関係者が集まり心をひとつにし魂が吹き込まれ祭の安全を祈る。この筑波山の製作に関わってくださった皆様の心がこの灯籠に宿りるように思いながら製作した。
筑波山の中に自然や歴史の絵が浮かび上がるようにした。「稲穂」「蚕」「桑」「福来みかん(橘)」「追い羽根」「歌垣」など多くの地元の方から教えていただいた筑波山の恵みと歴史。
2013年7月〜8月に公開制作、作品はショッピングセンター、民家、小学校を経て、筑波山神社に奉納展示された。
2014年まつりつくば学園線沿にて展示。